(重要!)現在の診療方針について
ヒトには高度な免疫機構が備わっているからこそ風邪のウイルスが侵入すると速やかに熱を出してウイルスの排除にとりかかります。この免疫機構を大きく上回る医療は今のところ存在しません。熱も咳も鼻水も風邪を治すためのからだの反応です。「自分のチカラで病気を治す」を基本方針に、こどもたちにできるだけ負担をかけない診療を心掛けています。コロナ禍では徹底した感染対策によってコロナウイルス以外の感染症は激減していました。風邪を機に改めて予防について考えてみるとよいかもしれません。
夏風邪の流行で発熱患者数が高止まりしており新型コロナの感染者も増加傾向にあることから医師1名体制のクリニックの限界状態が続いています。医療機関である性質上、重篤な症状で医療の必要性の高い患者さんを最優先しており、熱が出たばかりや明らかに症状の軽い場合は翌日以降のご案内になることがあります。家庭医学での対応が困難な場合は余力のある医療機関への受診をご検討ください。
当面小児の内科的診療に注力するため、お耳やお鼻の症状のかたは耳鼻科受診を、お肌の症状のかたは皮膚科受診を勧めています。また、以前より医療用保湿剤の処方は行っておりません。
新型コロナウイルス検査について、日常生活においてコロナ検査による判定が必須ではなくなったことから、当院では高熱が一日以上続き全身状態の悪化がみられる場合にのみ行います。症状のないかたや症状の軽微なかたに対する検査は行っておりません。検査を望まれる方は検査可能な医療機関を受診していただくか、市販の医療用検査キットをご活用ください。
患者さんの病状を細かく把握するため、そして薬剤による体への悪影響をできるだけ避けるため、当院では風邪に対するお薬は3~4日分程度、慢性疾患のお薬も14日分以内の処方にとどめています。処方内容や処方日数は医療行政当局の指導および当院医師の裁量権に基づいて決定します。「この薬を処方してください」「○○か月分処方してください」等リクエストされることがありますが当院では対応しかねます。また、患者さん本人の治療方針に影響しない検査(アデノウイルス・RSウイルス・ヒトメタニューモウイルス・ノロウイルス・ロタウイルス等)、幼稚園や保育園の希望による各種感染症検査、患者さんの希望によるアレルギー検査も行っておりません。予めご了承ください(過剰検査・過剰診療による国民医療費や健康保険料の高騰を抑え、国民皆保険制度を維持するという国の方針に沿ったものです)。
なお、当初風邪が疑われた場合でも熱が4~5日以上続くなどの場合は速やかに朝倉医師会病院や聖マリア病院に紹介し精密検査が受けられる体制をとっていますのでどうぞご安心ください。